先日行われた、女子日本代表vsイングランド代表の試合ですが、結果は0-4で敗戦。
内容的にも圧倒されたような印象でした。
とりわけ、個人能力の差にはかなり大きな差があるように感じました。
2011年のワールドカップで優勝して以来、女子サッカーの人気が高まり、今ではプロリーグであるWEリーグも創設されるほどになりましたが、世界大会や国際親善試合での結果は中々思っているような成績を残せていないのが現状です。
なぜ、今のなでしこジャパンは2011年のような活躍ができないのか。
それについて少し記述します。
近年、女子サッカーの人気は特にヨーロッパでは著しく、環境面、待遇面、加えてレベルも飛躍的に向上しています。
2011年の時は、まだヨーロッパの女子サッカーのレベルが高くなかったこともあり、当時時はテクニックや戦術面に優れていた日本代表の方が有利に試合を進めていたように思えます。
その結果がワールドカップ優勝という結果に繋がっていると思います。
しかし現在は、他国の目覚ましい躍進により日本女子サッカーの真骨頂でもあった、大事にボールを保持しながら攻めるというやり方も通用しなくなっています。
女子サッカーは、男子に比べて身体能力の差が顕著に出やすく、日本の今のスタイルでは頭打ちがきているような印象です。
皇后杯で日テレベレーザのユースチームがベスト4に躍進したことからも分かるとおり、洗練された大人のサッカーを駆使しても、身体能力の高いユースチームには戦術が通用せずプロチームが中学生・高校生主体のチームにことごとく敗れてしまっています。
(女子の身体能力の平均値は中学年代がピークであるため)
世界に目を向けると、黄色人種である日本人はどうしても他の人種に比べて身体能力という面で劣ってしまうため、それに加えてサッカーのレベルや戦術が向上してきているヨーロッパのチームには太刀打ちできなくなってきています。
男女問わず、日本のサッカーは身体能力以外の部分、特に戦術でカバーをしようとするため、戦術を凌駕される程の差がある場合、どうしても劣勢になってしまい、勝てる確率が大幅に減少してしまいます。
日本の女子サッカーに優れた身体能力を持つ選手が流れてこない(他の競技を選択する)のも原因の一つですが、こちらも育成の段階での指導方法に問題があるのではないかと感じます。
男女ともに日本のサッカーには圧倒的に「スピード」が欠けています。
今後、女子サッカーを再び世界の頂点に導くには、スピードの獲得が必須です。
根本的な身体能力の開発が今後の発展の秘訣であると思います。
ちなみにイングランド代表の11番(クロエ・ケリー選手)は男性のような生理湾曲をしていました。
このような選手の育成が鍵になると思います。