指導者や選手として、スポーツの現場で様々な方々にお会いしたり一緒にプレーをすると、トレーニングでの成果を本番で発揮しようとした時、例え同じような練習を行っていたとしても、人それぞれ結果の出方が違うというのを数多く見てきました。
ある人は最低限の努力量で最大限の成果を発揮したり、ある人は人一倍努力しているはずなのに本番で成果を発揮できずにいたりします。
またある人はチームをを上手にまとめ上げ、最大限の力を発揮させるように努めたり、反対にチームに所属している選手の多くが監督の顔色を常にうかがっていたりします。
これらはスポーツに限らずですが、それは物事に関わるその人がどのような性格や性質を持っているのかで、現象として目の前に現れる結果に違いが出てくるんです。
成果を出すために上質な環境を提供したとしても、その人の持つ性格次第ではその環境を使いこなすことも成果を上げることも難しくなってしまいます。
例えばスポーツ選手の場合、身体能力や技術、競技のIQなどが高くてももともと備わっている性格に難があると大した成果を上げることができません。
これは僕の肌感ですが、成果に対して性格が影響する割合は6割以上を占めると感じています。
要するに成果を決める半分以上の性質は性格によって決まるということです。
すなわち、人が成長するにはその人の持つもともとの性格が一番大事ということになります。
このポイントは兼ねてより僕自身とても気になっていた部分ではあり、接する相手の性格は変えることはできないにしても、やる気やモチベーションを上げたり維持したりするためには何が必要なのかを常に考えるようにしていました。
最近は改めて再度勉強し直そうと思い、その道のプロ方々のお話を聞かせていただいたり、いろんな本を読み漁っています。
そこで今回、なるほどなーと思った本を一冊載せておきます。
科学的根拠に基づいて、人のやる気が上がるポイントやタイプを8つに分類し、それらのやる気スイッチはどこにあるのかを詳しく解説しています。
最終的に、勝手に成長するサイクルに入っていくにはどうすれば良いのかがわかるようになっています。
ポジティブシンキング的な本やスピリチュアル系の本も読んでいて学ぶことも多いですが、こういった科学的根拠に基づく内容も説得力があり、読んでいて学びがたくさんありました。
本の要約をするつもりはありませんが、大切なポイントだけを最後にまとめておきます。
- マインドセットを証明から成長へと移行させる
- 自信をつける
- 自分のやる気の出る環境づくり
以上の3つです。
まず、マインドセットは他人との比較ではなく、自分自身との比較(過去・現在・未来)に焦点を当てること。
自信をつけるために、自分のやる気の出る分野のスキルを上げて、成功体験を積み上げる。
人は獲得型(率先してチャレンジするタイプ)と回避型(分析してから行動したいタイプ)の2つに分類され、それらは元来の性格のため不変的なものなので、それぞれにあったやる気の出る環境を作ること。
これらの3つの軸が整えられると人は勝手に成長をしていくということです。
心理学は奥が深いですね。
今後も関わる全ての人の成長のサポートをさせていただくためにも日々勉強です。